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サービスタイに財産をお持ちの方~海外財産の調査~

タイに銀行預金をお持ちの方

タイに銀行預金をお持ちの方

 

なるべく財産一覧の作成を

金融機関の口座については、ステートメント(定期的に送られてくる取引内容の通知書)に記載されている問合せ先に電話か手紙で問い合わせることになります。

また、マニュアルに沿った形式的・標準的な回答が中心で、日本人の相続手続きについて具体的で的確な回答がすぐに得られるかは不明なため、むしろ、時間はかかるものの、英文の手紙で事情を説明し、回答をもらうようにしたほうが、記録も残るのでよいと思われます。

問い合せを行う場合は、名義人が○月○日に死亡したこと、自分は名義人の相続人であること、相続手続きに当たって必要な書類を送って欲しいこと、などを説明する必要があります。

また最近はステートメントを郵送せず、口座明細をオンラインで確認するケースが増えてきているようです。オンライン明細を利用している場合は、家族が口座のあることすら確認できない可能性も高いため、タイに財産をお持ちの方は、なるべく財産の一覧を作成の上、家族同士で情報をあらかじめ共有しておくことが重要です。

タイに有価証券をお持ちの方

時価の高い不動産等を所有している会社は株価に重大な影響

 

不動産の時価の高い不動産等の価額は株価に重大な影響

上場株式については、日本国内の株式と同様にその株式が海外で上場されている金融商品取引所が公表する課税時期の最終価格によって評価します。

未上場のタイ法人の株式は、原則として「純資産価額方式」に準じて評価を行います。

相続発生時にタイ法人の貸借対照表を「純資産価額方式」によって評価すると、以前に購入した不動産の価額が数倍になっており、株価が高騰して法定相続人の相続税課税評価額が吊り上げられるという事態に発展することもあります。

そのためタイでは「実勢価額」(不動産の時価)の高い不動産等の価額は、未上場会社の株価に重大な影響を及ぼしてしまうのです。

またタイの未上場株式の評価にあたり「類似業種比準方式」に準じて評価をすることはできません。これは類似業種株価等のもととなる会社が、日本の金融証券取引所に上場している日本法人を対象にしており、タイ法人とは一般的に類似性を有していないとされているからです。

 

「類似業種比準方式」と「純資産価額方式」

通常「類似業種比準方式」での評価は「純資産価額方式」での評価より低くなります。

会社の規模にかかわらず「純資産価額方式」でしか評価できないということは、タイ法人の株価は日本法人と比較するとかなり割高になってしまうことになります。

なお日本の財産評価基本通達では、少数株主が所有している未上場株式の評価については「配当還元方式」で評価することになっていますが、少数株主が所有しているタイの未上場株式の評価について「配当還元方式」を用いることができるかについては国税庁の判断は明確にされていません。

ただし国外財産についても原則として財産評価基本通達に従って評価し、少数株主が所有する株式評価は議決権ではなく、配当金をもとにして評価を行うという「配当還元方式」の趣旨からすると、タイの未上場株式の評価にあたっても「配当還元方式」を用いることができると思われます。

タイと日本の未公開株式評価の違い

日本法人の株式を所有している人が亡くなった時「相続の時」の株式評価

純資産価額法

会社の資産から負債を差し引いた純資産で評価する方法。

  • 50万円
  • 50万円
類似業種比準法

業内容が同じ上場会社の株価を基に、配当金額・利益金額・純資産価額の3要素を比較して評価する方法。

  • 50万円
  • 45万円
配当還元法

少数株主に対しての評価方法で、株主への配当額をもとに簡便に評価する方法。

  • 50万円
  • 5万円

日本の税法上の「相続の時」の未公開株式評価方法は
「純資産価額法」・「類似業種比準法」・「配当還元法」の3種類となり、
価額は通常、純資産価額法>類似業種比準法> 配当還元法の順となります。

タイ法人の株式を所有している人が亡くなった時「相続の時」の株式評価

日本人オーナーが所有しているタイ法人の株式は「純資産価額法」で評価されます。
タイでは日本人オーナーが49%、タイ人が 51%を所有していることになっていますが、これは名義株式(ノミニー)を用いた株式保有割合で、実質的には100%日本人が所有している会社がほとんどのためです。つまり税制の原則は実態課税のため、「配当還元法」という極めて低額な株式算定方法は使用できず、「純資産価額法」という「会社が所有している財産から負債を引いた純資産」で評価されてしまうのです。

会社の所有財産 - 負債 = 純資産

「純資産価額法」で評価

  • 50万円
  • 50万円

タイに不動産(土地・建物)をお持ちの方

タイでの相続税課税資産の把握と評価

 

タイの不動産は「時価」評価

日本の相続税法上、外国の土地評価については国税庁質疑応答事例において、「土地については、原則として売買実例価額、地価の公示制度に基づく価格及び鑑定評価額等を参酌して評価」すること、及び、「課税上弊害がない限り、取得価額または譲渡価額に、時点修正するための合理的な価額変動率を乗じて評価」すること、「合理的な価額変動率は、公表されている諸外国における不動産に関する統計指標等を参考に求める」ことが述べられています。

つまりタイの不動産は相続発生時に、日本の相続税法で実質的に不動産の「時価(実勢価額)※1」での評価を行うよう定められているのです。

ところが日本の不動産は相続発生時に上述のように、土地の場合は不動産の「時価(実勢価額)」からかい離した「公示価額※2」から、さらに2割減額された「路線価方式」で評価しますし、建物の場合は「公示価額」から、さらに3割減額された「固定資産税評価額」で評価されています。

 

対策不足で多額の納税となる可能性も

しかしタイを含むASEAN5ヵ国の2015年のGDPは平均5・5%と、不動産の「時価(実勢価額)」が不動産取得時点より大幅に上振れする可能性が高まっており、タイで所有している不動産を相続発生の時点で何の対策も立てずに日本の相続税法で評価すると、不動産の「時価(実勢価額)」で評価することになるため、多額の納税となる可能性があるのです。

※1 時価(実勢価額)とは、実際の取引が成立する価格のことです。売り手と買い手の間で需要と供給が釣り合う価格をいいます。

※2 公示価額は、地価公示法に基づいて、毎年1月1日における標準地を選定して「土地取引のバロメーター」を判定し公示するもので、公共事業用地の取得価格の算定等の基準とされています。

タイと日本の不動産価額の違い

日本の不動産

日本では不動産の時価は全部で4種類あります。

実勢価格

「今」実際の取引が成立する価格=「不動産の時価」のことで、売り手と買い手の間で需要と供給が釣り合う価格。

  • 1000万円
  • 1000万円
公示価格

地価公示法に基づいて、毎年1月1日における標準地を選定して「土地取引のバロメーター」を判定し公示するもので、公共事業用地の取得価格の算定等の基準です。

  • 1000万円
  • 900万円
路線価格

相続税の計算をする上で課税基準となる土地の「単価」の事です。道路に面する標準的な宅地 の1m²当たりの価額であり、国税庁が毎年算定しています。「公示価額の8割」程度となります。

  • 1000万円
  • 720万円
固定資産税評価額

総務大臣の定めた固定資産評価基準に基づき算定されており、「公示価額の7割」程度となります。固定資産税評価額は、3年に1度、評価替えが行われます。

  • 1000万円
  • 630万円

不動産価額は取引の状況によって同じ不動産でも評価額は異なる

「不動産を譲渡する時」に使われる価額は「実勢価額=時価)」です。
これに対して人が亡くなった時(「相続の時」)に使われる価額は、土地は「路線価額」で公示価額の80%、建物は「固定資産税評価額」で公示価額の70%となっています。

タイの不動産

タイでは「実勢価額(=時価)」のみ
タイの不動産の価額は「不動産を譲渡する時」、「相続の時」 にかかわらず、「実勢価額(=時価)」のみとなります。タイの不動産には日本の国税庁が日本の不動産評価に使用している「公示価額」、「路線価額」「固定資産税評価額」がありません。

実勢価格

「今」実際の取引が成立する価格=「不動産の時価」のことで、売り手と買い手の間で需要と供給が釣り合う価格。

  • 1000万円
  • 1000万円

公示価格、路線価格、固定資産税評価額